Ethical & Me
エシカルが好きです。
恋心に気づいたのは、数年前のこと。
国際協力の仕事をする中で、ふと思いました。
もっと、「好きなこと」を、仕事にしてもいいんじゃないのかな?
音楽とか、写真とかさ、いろいろあるじゃない。
わたし、何のために、がんばってるんだろう?
誰のために、がんばってるんだろう……?
いろいろと、考えたり、やってみたりもしました。
でも気がつくと、なぜか、エシカルに戻ってきていました。
そして思いました。
これは、なにか、ちがうかもしれないぞ。
正しさや公平さ、責任感。だけでは、ないのかも。
だってそれだけで、こんなに続くはずがないもの。
気持ちを掘り下げてみて、見つかったのは、
「好き」の気持ちでした。
なぜかって?
エシカルは、わたしにとって、
キュンキュンする、かわいいものだから。
ロック魂が燃える、かっこいいものなんです。
特に好きなフェアトレードを例に……
フェアトレードコーヒーは、
世界のどこかでだれかが、毎日毎日畑に足を運んで
お世話をして、大切に育ててくれたコーヒー豆を、
だれかが日本へ運んでくれて、
だれかがおいしく焙煎してくれたもの。
それって、おばあちゃんが編んでくれた
セーターみたいなものだと思うんです。
ひとめひとめ、大切に。
わたしのよろこぶ顔を、想像しながら。
それを知ったら、コーヒーの価値は変わります。
あったかくて、やさしくて、大切なコーヒーに。
他に替えることなんてできない、かけがえのないものに。
手をかけてくれた人の顔を、暮らしを、
心を想像するだけで、胸がキュンとします。
ね。フェアトレードって、かわいいでしょ。
そしてフェアトレードは、すごくロックだと思う。
そもそものフェアトレードの始まりを紐解くと、
グローバル経済が進む中で、富める者と貧しき者に
世界が二分されつつある状況に「俺達はそんな世界
望んじゃいないぜ!」とNO!を突きつけ、
世界の巨大な勢力や流れなんかおかまいなしに、
自分がよいと思うことを、始めた人たちがいた。
小さくても、できることから。
その小さなことが、世界に広がっていった。
共感する人が少しずつ増えて、大きな流れへと。
それが今のフェアトレードだし、そのロック魂は、
今も変わらず、根底に流れていると、わたしは思います。
だから、思うんです。
フェアトレードは、かわいくて、かっこいい、
超クール!なものだと。
「好き」の気持ちの強さを、わたしは知っています。
大好きなミュージシャンの音楽がかかるだけで、
テンションが1.5倍くらい上がっちゃう。
人生のさまざまな場面で、言葉や音色に救われる。
好きなものに囲まれて暮らすことは、
日々をしあわせに暮らすこと。
好きな人と一緒に過ごす時間、
大切な人を想う時間は、
かけがえのないもの宝物。
正しい、公正、支援、チャリティ。
いろんな顔を持つフェアトレードだけれど、
わたしはただシンプルに、好きなのです。
だから思うんです。
「好き」の気持ちを乗せてデザインしたら、
もっとたくさんの人たちの心に、
フェアトレードが届いていくんじゃないかな。
うれしい気持ちと一緒に。
そう思っています。
届けたい。
かわいさ、かっこよさを。
モノの魅力、人の魅力を。
そのブランドだけが持つ、素敵さを。
橋をつくりたい。
かならずつながっている人と人が、
うれしい気持ちになれる橋を。
そんな気持ちで、エシカルをデザインしています。